俗に歌舞伎十八番の内と呼ばれる、
成田屋(市川家)十八番のお家芸でも最も有名な演題。
物語の舞台は平安時代。
皇位即位をもくろむ悪党の清原武衡が、この即位に反対する
加茂次郎義綱らを捕らえ、家来の成田五郎らに命じて
義綱らを打ち首にしようとする。
すると、荒武者・鎌倉権五郎景政が「しばらく〜しばらく〜」の
一声と共に花道から登場し、義綱らを助けるという勧善懲悪の物語である。
この山車では、七尺(2m)余りもある太刀を構える鎌倉権五郎景政を飾る。
歌舞伎「歌へすがへす余波大津絵」より。
藤の花の精が、娘の姿で現れ、夕暮れの鐘の音とともに消えていく。
藤の枝を片手に、黒塗りのかさを被って優雅に踊る。
日本舞踊としても有名な本題は、昔から人気が高かったといわれている。