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俗に歌舞伎十八番の内と呼ばれる成田屋(市川家)十八番の

お家芸でも最も有名な演題である「暫」の原題は、「参会名護屋」という。

 

初代市川團十郎が演じたものが、その最初といわれており、

今では主人公を「鎌倉権五郎景政」と定められているが、

かつては「しばらく、しばらく」と花道から出てくる主人公は

一概に、「暫」と呼ばれていたと言う。

本年の盛山會さ組の「参会名護屋」は、その古典歌舞伎としての

「参会名護屋」から、七代目市川團十郎の不破伴左衛門と、

「しばらく」とあずかる八代目市川團十郎の篠塚伊賀守の

名伎の勇姿を飾る。

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歌舞伎「歌へすがへす余波大津絵」より。

藤の花の精が、娘の姿で現れ、夕暮れの鐘の音とともに消えていく。

 

藤の枝を片手に、黒塗りのかさを被って優雅に踊る。

日本舞踊としても有名な本題は、昔から人気が高かったといわれている。

 

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