時は平安末期。 源氏優勢の急先鋒として武勇を残し 自ら征夷大将軍を名乗った「旭将軍」木曾義仲だったが、 入京後の粗暴の悪さに困惑した後白河法皇の院宣により、 源氏の総大将・源義経とその兄・源範頼が挙兵する。(宇治川の合戦)
義仲軍は、大挙して駆けつけた義経と範頼の軍のために京を追われ、 今や主従わずか十三騎。
その中でわずか一騎、髪をなびかせた美しい顔があった。 これこそまさに巴御前。義経軍に従軍した畠山重忠の軍勢が 手柄にと討ち取ろうとするが、逆に蹴散らされてしまう。
勇猛果敢なその立ち回りは、重忠にとって鬼神のように見えたという。 この時巴の歳は、二十二、三だったという。
本年の山車では、義経の軍勢を蹴散らし疾走する巴御前の姿を飾る。 |
|
「枯れ木に花を咲かせましょう」で有名な、おとぎ話の場面である。 |
|