歌舞伎十八番の一つで、原題は「大銀杏栄景清」。
藤原景清は、平安末期から鎌倉初期の武将で、 俗に平景清とか悪七兵衛ともいわれる剛勇無双の 平家一の荒武者であった。
この「牢破り」の場面は、景清を味方につけようと 様々に画策する源氏が、景清の娘・人丸を責めようとしたため、 景清が烈火のごとく怒り、捕らえられていた牢屋の格子を ぶち破って暴れまわる荒事を見せる場面である。
東日本大震災に被災した本年、 南部火消伝統保存会は「がんばろう岩手」のスローガンの下、 この山車を「復興への祈念の山車」として、 津波に被災した宮古市から招待した 宮古市消防団と共に曳き廻し、沿道の観客から喝采を浴びた。
|
|
歌舞伎「十種香」より。
本題は、戦国時代の上杉、武田家の対立が舞台である。 上杉謙信の息女である八重垣姫は、武田勝頼の許婚。
しかし武田勝頼が切腹(これは身代わりで、 箕作というのが本当の勝頼)したため、 様々な問題が両家の間に起こる。 やがて、ある日上杉謙信の指示で、 箕作=勝頼は使者に立たされるが、討手を差し向ける。
絵姿の勝頼に似ている箕作に恋した八重垣姫は、 それを知って何とか危急を知らせたいと気をもむうち、 武田家の家宝・諏訪法性の兜を手に、勝頼の後を追う。
|
|