歌舞伎演目で人気の曾我物の一つ。
工藤祐経を父の敵とねらう曾我五郎時致は、 正月の宴席で兄十郎祐成が嬲られていると聞き、 兄を救うため家重大の逆沢潟の鎧をもって駆け出そうとする。
それを後見役を務める小林朝日奈(朝比奈三郎義秀)が 鎧の草摺を持って引き止める場面で、片肌脱いだ赤い襦袢には 五郎には鎌の絵と○と「ぬ」で「かまわぬ」と、朝比奈には鎌の絵と 「井」の字と枡の絵で「かまいます」と市川家由縁の洒落の効いた 演出がなされる。
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朝比奈三郎と共に曾我五郎時致を止める朝比奈の妹・舞鶴。
「寿曾我対面」でも、朝比奈と共に兄弟を宿敵・工藤祐経に 対面させる役となり、曾我兄弟と工藤祐経を結びつける場面に 欠かせない人物である。 |
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