2013kanko.jpg

kurumabiki.GIF

endaikaisetsu.bmp

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)―。

 

平安時代に実際に起こった

菅原道真失脚事件をベースに、

二代目竹田出雲、三好松洛、並木千柳によって

歌舞伎・浄瑠璃向けに創作された物語。

 

「車引き」(車曳の場)は、この三段目である。

 

世に珍しい三つ子の梅王丸、松王丸、桜丸の兄弟は

それぞれ時の権力者たる菅丞相(かんしょうじょう=道真)、

藤原時平、斎世親王の牛飼い舎人となるが、梅王丸の主である

菅丞相は流罪に、桜丸の主たる斎世親王は法皇の下に預けられ、

二人は主を失う。

 

この黒幕は、松王丸の主にして、

権力を意のままにしようともくろむ藤原時平だった。

 

失職した二人は、往来でばったり遭遇。

身の上話をしている最中に、時平の先達がやってきて

吉田神社への参拝のために道を開けろ、と言うのだった。

 

積年の恨みをここで晴らそうと、二人は時平の牛車を襲うが、

松王丸に阻まれ、途端に、牛車を挟んで押し問答になる。

 

松王丸と梅王丸・桜丸が牛車を曳き合ううち、牛車は大破し、

中から現れた時平のひとにらみで、二人はすくんでしまう。

兄弟は親の祝賀の席での再会を期して別れるのであった。

  

本年の盛岡観光コンベンション協会の山車は、

見得を切る梅王丸と、大破した牛車から現れる藤原時平の姿を飾る。

 

 

2013kankomikaeshi.jpg

sanbasou.gif

endaikaisetsu.bmp

三番叟(さんばそう)―。

 

歌舞伎「式三番」で、「千載」、「翁」の舞に続いて舞われる演目。

 

元々、式三番は例式の三番目という意味で、「父尉」、

「翁」、「三番猿楽」の三演目を示していたが、

室町時代以降、「父尉」を省くのが常態で、現在では、

翁の舞と三番猿楽にて行われる、祝宴の舞である。

 

三番叟の舞は、足拍子を力強く踏み、軽快に踊る「揉ノ段」と、

鈴を振りながら飄逸に踊る「鈴ノ段」の二つからなる。

その由来は、三番叟の舞が、五穀豊穣を祈る舞とされるからで、

現代では主に、祝宴の演目(襲名披露や初春興行など)にて披露される。

 

本年は、東日本大震災復興三年目の秋まつり。

 

盛岡観光コンベンション協会の見返しは、

この3年で大きく変わった日本経済や、

日本が北上山地に誘致しようとしているILC等、

だんだんと明るい話題が増えている昨今、

盛岡、岩手の復興の槌音を後押しすべく、

「祝宴の舞」として、三番叟を飾った。

 

 

 

                                                  backlogo.bmp

 

1