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露払い(つゆはらい)とは山車の最前列を歩く、この2名のことです。
露払いは、山車を神様への捧げ物を運んでいる(あるいは、神様自体を運んでいる)としているため、
その進路を常に清めなければならない役割を背負っています。
露払いの後ろには、男性風のを格好をした女性の隊列が続きます。
これを手古舞といいます。
もともとは芸者が男装して山車を先導していた所に起源があるそうです。
これは、東京・神田祭などでも見ることができます。
手古舞や子ども達の先導が続き、その後ろには笛の一団が続きます。
盛岡山車の魅力の一つを支えている笛は、まさに、隊列の真ん中から旋律を奏でます。
山車の引き手は、笛の後に続きます。
写真の観光コンベンション協会の場合、手前は公募の引き手の方々が続き、
綱の真ん中あたりに小太鼓の子ども達、綱元あたりには、大太鼓や強力がついています。
手木打ちは、手木を使って山車の方向の合図を出したり、
太鼓の指示を出したりします。
山車を船に例えたら、まさに船長といえましょう。
「ごうりき」と読みます。
強力は、山車前面、あるいは後方についている強力棒に付いて、
山車を押します。また、手木打ちの指示で、山車を止めたり、方向を変えたりします。
強力は強い力と書くとおり、力が必要で、なおかつ常に
重い山車を引いたり押したりといった仕事が続くので、大変な役目です。
まさに、「縁の下の力持ち」であり、強力は、山車の操舵役といえましょう。
山車の上部、松の上にいる2人は電線などを払います。
言わずもがな、山車の魅力の一つを支えるのが小太鼓です。
小学生5人組がおおよそ4〜5組ぐらいのグループとなって太鼓を打ちます。
練習を始めたばかりの時はバラバラの太鼓も、祭り本番に近づくにつれ
段々と揃ってきます。
大太鼓も山車の魅力の一つ。
実は、山車の上で小太鼓に合わせて叩くのは音が聞きにくく大変なのですが、
練習で培った経験と鐘の音を聞いて合わせています。
この写真で小太鼓の横についているのが鐘の担当です。
鐘は、盛岡山車の旋律の一つとしてももちろん重要な役回りですが、
実は小太鼓と大太鼓を繋ぐ重要な役割を担っています。
音頭上げも盛岡山車の特徴であり魅力の一つです。
音頭を上げる人たちは、練習が始まると小太鼓や大太鼓、笛と同じように
音頭の練習を欠かしません。
本番では、磨き上げた美声を発揮し、音頭を上げます。
何より忘れてはならないのは本体の製作です。
運行時の縁の下の力持ちが強力なら、こちらは山車運行の全てにおいて
縁の下の力持ちといえましょう。
一つ一つ、妥協せずに製作する製作班がいてこそ、盛岡山車の運行ができるのです。
写真は、盛岡観光コンベンション協会の製作陣ですが、各組、製作陣は各々の山車に
丹精を込めて作り上げるのです。
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