|
盛岡市郊外、御所湖畔に立つ繋(つなぎ)温泉 ホテル紫苑です。
以前は、ラウンジにてミニ山車が展示されておりましたが、 現在では、1階のエレベータホールに置かれておりました。 |
|
エレベータホールのミニ山車です。
平成2年(1990年)のホテル紫苑開業当時に 寄贈されたようで、寄贈時に読まれた音頭や 山車の紹介札も一緒に飾られています。
|
|
「矢の根」の正面写真です。
現在飾られることの多い矢の根の衣装や飾りつけとは 大きく異なる印象で、この構図は、 岩鋳鉄器館に飾られている山車と同じ構図を取っています。
寄贈当時の平成2年の秋祭りには、 南大通二丁目町内會がこの構図の「矢の根」で 出場していたり、先にご紹介した岩鋳の山車の一件を見ても、 平成2年当時、盛岡山車の人気演題といえば、 この紅白市松衣装の「矢の根」が取り上げられることが 多かったのではと推察されます。 |
|
山車の見返しには、「鯉の滝登り」が飾られております。
簡易な作りながら、鯉が瀧を登って龍になるという 中国の故事に倣い、商売繁盛によってホテル紫苑が 盛岡に大いに観光客を呼ぶ施設になってほしいという 願いが込められていたのではと、思ってしまいました。 |
|
見返しのアップです。
鯉は中岩に直接作られていました。 |
|
山車の正面には、山車寄贈当時に上げられた 音頭の扇子と、音頭を写した額が置かれています。 |
|
ホテル紫苑開業当時に上げられた音頭の扇子です。
訪れたのは平成25年の3月ということで、 実に23年前、実際にこの音頭が詠まれたことを思うと 非常に感慨深くなりました。 |
|
矢の根五郎の顔のアップです。
プラザおでってに飾られている「暫」の顔とも似ており、 作り手さんが同じなのではと思いました。 |
|
山車の傍らに置かれている紹介文です。
山車の云われ、演題の云われが書かれております。 しかしながら、現在、盛岡市で配られている山車の 紹介資料とは全く異なることが書かれておりました。
山王祭に起源があることがはっきりと書かれていますが、 この出典がどこにあるのか非常に気になるところ。 (盛岡での山車の導入時期が約100年くらい ずれているのも気になります)
今後もこれを一つの材料に、 鋭意、調査していきたいと思っております。
|
|